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アセットアロケーションとは?どんな組み合わせ方がある?

フィデリティ証券

この記事のポイント

  • アセットアロケーションはどんな金融資産(アセットクラス)にどう配分(アロケーション)するかを決めること
  • 「運用リターンの8割はアセットアロケーションで決まる」とも言われる
  • 迷ったらプロのアセットアロケーションを参考にしよう

アセットアロケーションとは、運用するお金をどんな金融資産(アセットクラス)にどのぐらいの割合で配分(アロケーション)するかを決めることです。「運用リターンの8割以上はアセットアロケーションで決まる」とも言われ、長期的な資産形成には欠かせない考え方です。アセットアロケーションを決める上で大切なアセットクラスの種類や組み合わせ方、参考にしてほしいプロのアセットアロケーションなどをご紹介します。

アセットアロケーションの土台となるアセットクラスとは?

アセットアロケーションを考えるにあたり、まずそれぞれのアセットクラスを確認しましょう。1つの例として投資信託協会の「商品分類表」を使ってご説明します。その中でアセットクラスと関係している項目は「投資対象資産(収益の源泉)」と「投資対象地域」です。

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アセットクラスの分類の一例、投資信託協会の商品分類表を基にフィデリティ証券が作成

投資対象資産、つまり収益(リターン)を生み出す源泉としては株式、債券、不動産投信(REIT、リート)、その他資産(貴金属やエネルギー、穀物などコモディティが代表例)、それらの組み合わせである資産複合があります。投資対象地域は日本国内、海外、それらの組み合わせである内外に分類されます。

投資対象資産・地域を組み合わせることで、具体的なアセットクラスが決まります。ただし、明確な定義はありません。株式、債券、不動産投信といった分類のみで考えることもあれば、投資対象地域も組み合わせて国内株式、海外株式、国内債券、海外債券などと細かく分類することもあります。

フィデリティ証券では取り扱う投資信託を7種類のアセットクラス、8つの投資対象地域に分けてご紹介しています。

アセットアロケーションは組み合わせ次第で無限に

アセットアロケーションは、各アセットクラスをどのぐらいの割合で運用資産に組み入れるかを決めることです。どの程度のリスクを取って資産運用したいか(リスク許容度はどの程度か)、何のための資産運用か(老後への備え、教育費など)、アセットクラスの定義、各アセットクラスの組み入れ割合など選択肢は無数にあります。

その結果、組み合わせ方や、期待できるリターン・リスクの幅も無限に広がります。

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アセットアロケーションのイメージ、フィデリティ証券が作成

長期的な資産形成のためには、運用目的の達成に向けて、ご自身でしっかりとアセットアロケーションを決めておくことが大切です。ご自身で決めた、ベースとなるアセットアロケーションのことをポリシーアセットアロケーション(Policy Asset Allocation)と言います。

公的年金の積立金を運用するGPIFのアセットアロケーションは?

アセットアロケーションを決めるのはとても大切です。しかし、考え方次第で無限の組み合わせがあり、期待リターンやリスクがそれによって変わると聞くと「難しくて面倒だな」と感じることもあるでしょう。そんな時は、プロのアセットアロケーションが参考になるかもしれません。

資産運用のハウツー本などでしばしば参考例として取り上げられるのが、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のアセットアロケーションです。GPIFは将来の現役世代のために公的年金の積立金を運用しています。長期にわたり安定したリターンを得るために、リスクを取りすぎないようさまざまな資産に分散投資しています。

GPIFのアセットアロケーションは公開されており、ホームページなどで確認できます。最新のアセットアロケーションは2020年4月1日からの5年間に適用されているもので国内株式、国内債券、外国株式、外国債券の4つのアセットクラスに対して25%ずつ配分しています。

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GPIFのアセットアロケーション(基本ポートフォリオの資産構成割合)、GPIFの資料を基にフィデリティ証券が作成

GPIFは100年先を見据えて運用しており、今生きている私たちが想定する運用期間よりも長いです。しかし、運用のプロがさまざまな角度から「長期的に安定したリターンが得られる」と結論付けたアセットアロケーションなので、彼らの運用方針は大きなヒントになるかもしれません。

よく似た言葉、アセットアロケーションとポートフォリオの違いは?

アセットアロケーションと混同しやすい言葉に「ポートフォリオ」があります。ポートフォリオとは、アセットアロケーションで決まった各アセットクラスへの配分割合に沿って、実際に複数の金融商品を組み入れた運用資産全体のことを指します。

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アセットアロケーションとポートフォリオの例、配分割合はイメージ、フィデリティ証券が作成

高齢期に向けてリスクを減らすアセットアロケーション

金融資産の取り崩しが中心となる高齢期に向けては、金融資産の大幅な目減りを防ぐため、より安定的な運用に切り替える必要があるとされています。この考えに立てば、年齢を重ねるにつれて相対的にリスクが大きい株式への配分を減らし、リスクが小さい債券などのアセットクラスへの配分を増やしていくアセットアロケーションが望ましいと言えます。

こうしたアセットアロケーションの細かな修正を自動で行う金融商品もあります。「ターゲット・デート・ファンド」「ターゲット・イヤー・ファンド」などと呼ばれる投資信託です。設定当初は株式などリスクが大きいアセットクラスで運用し、2040年、2050年、2060年など、目標とした特定の年が近づくにつれて債券などの配分割合を高めていくのが特徴です。アセットアロケーションを調整していくのが大変だという場合には、検討してみても良いでしょう。

まとめ

複数のアセットクラスを組み合わせるアセットアロケーションは、長期的な資産形成に欠かせない考え方です。一方で選択肢が多い上、組み合わせ次第で期待できるリターン、リスクが変わることから、どんな組み合わせがご自身に適しているのか(運用目的に合致するのか)悩むこともあるかもしれません。そんな時は、GPIFのような運用のプロのアセットアロケーションを参考にしたり、ゴール(目標年)に向けて自動でアセットアロケーションを調整する「ターゲット・デート・ファンド」を活用したりすると良いかもしれません。

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