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住宅ローンや自動車ローン、カードローンなど、必要に応じて銀行やノンバンク(預金業務を行わない金融機関)から借金をすることもあるでしょう。家族や友人から借りる場合もあるかもしれません。いずれにしても、返済時にトラブルに発展しないよう、借金をする際には借りる金額や返済期間、金利(利息)などをしっかり確認することが重要です。トラブルを避けるために確認すべきポイントをまとめましたので、ぜひご参考にしてください。
借金をする際に確認すべきポイント
借金返済で思わぬ事態に発展しないためのポイントは借入先、借入額、金利(利息)など多岐にわたります。それぞれご説明します。
借入額
借金をする場合には、まず借りる金額を決める必要があります。手元に資金を準備して借入額を減らせれば、金利(利息)負担が軽くなり、総返済額を抑えられます。一方で手元資金が少なくなると、今後の生活に支障が出るかもしれません。家計のバランスを考慮して無理のない借入額にしましょう。
借入先
誰から(どこから)借りるかも重要です。銀行、クレジットカード会社、消費者金融など借入先はとてもたくさんあります。借り入れ条件や審査基準などは各社異なるため、自身の希望に合った借入先が見つかるよう、しっかり検討しましょう。また、金融機関ではなく親や兄弟、親せきなどから借金をするという選択肢もあります。
金利(利息)
住宅ローン、自動車ローン、カードローン、クレジットカードのキャッシングなど借りる目的、借り方によって金利(利息)負担は変わります。業態によっても金利(利息)は異なり、銀行、クレジットカード会社、消費者金融の3つで比べると銀行の金利(利息)は相対的に低いことが多いです。身内の場合は金利(利息)がゼロというケースもあるでしょう。
借入元金に金利(利息)を加えた金額が合計の返済額(総返済額)となり、金利次第で返済すべき金額が変わります。金利には2種類あり、1つは利率をその都度見直す変動金利、もう1つは契約時の利率が借入期間はずっと続く固定金利です。金利の種類が選べる場合は、どちらが良いのか検討しましょう。
返済期間(借入期間)
返済期間(借入期間)が短い場合は金利(利息)負担が減り、その分、総返済額も少なくなります。しかし、契約時の借入期間が短いと1回当たりの返済額は多くなり、返済できないリスクも高くなります。住宅ローンのように契約時に決めた借入期間を延ばすことが難しい場合は、契約時は借入期間を長めに設定し、余裕があれば繰り上げ返済で返済期間を短くするという考え方もあります。
諸費用
借金をする際には、借入先の金融機関に支払う手数料や契約書に必要な収入印紙など、購入対象の商品そのものの値段以外にもお金がかかることがあります。保証人の代わりに保証機関を利用し、保証料を支払う場合もあります。住宅ローンなどまとまった金額を借り入れる場合には諸費用だけで数十万円単位になることもあるため、よく確認しましょう。
返済方法
金融機関でお金を借りる場合には、一般的な返済方法として元利均等返済と元金均等返済の2つがあります。元利均等返済は多くの金融機関で扱われている返済方法で、毎月の返済額が一定になります。返済計画が立てやすい一方、元金均等返済と比べて支払う金利(利息)が多くなります。
元金均等返済は、元金を毎月均等に割り、それに利息を合計して返済する方式です。元金返済がどんどん進むため総返済額が元利均等返済よりも少なくなる一方で、返済当初は毎月の支払額が元利均等返済よりも多くなります。
元利均等返済と元金均等返済の違い(イメージ)、フィデリティ証券が作成
まとめ
借金をすれば必要なときに必要なモノやサービスが手に入りやすくなります。しかし、つい自分のお金と勘違いし、借りすぎてしまう人も少なくありません。後になって「こんなはずでは…」と後悔したり、トラブルに巻き込まれたりしないよう、計画的な利用はもちろん、金利(利息)、返済期間(借入期間)、返済方法などについても、しっかり確認しましょう。
また、返済期間が長くなるほど、金利(利息)の負担は重くのしかかります。資産運用であらかじめ資金を準備したり、給付型の奨学金、補助金を活用したりするなど、借金をしないで済む方法もたくさんあります。お金と上手に付き合いましょう。