基準価額について
「基準価額」は、投資信託の値段のことです。証券取引所に上場している株式は、市場が開いている間は刻々と株価が変動し、その一瞬で変わる株価での売買となります。一方で投資信託の値段は、一日に1回基準価額が計算されて公表され、その価額で売買が行われます。一般的に基準価額は1万口当たりの値段を表します。
純資産総額とは、投資信託に組み入れられている株式や債券等資産の時価総額のことです。基準価額が公表されるのは、投資信託の取引の申し込みを締め切った後で、投資家は当日の基準価額がわからない状態で投資信託の注文を出します。
リスクとリターンについて
リスクとは、結果が確実ではなく、収益には振れ幅があることを意味します。リターンは、投資を行うことで得られる利益のことで、リスクとリターンは表裏一体といえます。リスクを多く取ると、期待できるリターンも増えますし、大きな損失を被る可能性も高くなります。
投資信託は、様々な銘柄に投資する商品ということでリスクの分散には有効な金融商品と言われますが、その内容によってリスクやリターンの大きさは様々です。国内外の株式・債券、またはREIT(不動産投信)やコモディティ等、投資対象が異なるファンドをいくつか保有することで複数の資産に分散して投資することが可能になります。 また、1つのファンドの中で、複数の資産に対して投資を行う「バランス」型のファンドもあります。このように、ご自分の取れる範囲のリスクの中に納まる投資信託を選ぶことが大切です。
リターンを求めるとリスクも大きく
投資信託は投資する対象が様々なので、リスクとリターンの大きさも様々。
また、買付のタイミングについても、一度にすべての資金を使って買うよりも、タイミングを分散させたほうがリスクを減らす効果が期待できます。
時間を分散するとリスクが減る理由
自分で見定めてまとめて一括で投資した場合と、毎月1万円ずつ投資をする場合の違いを具体的にご説明します。
一括購入と時期を分散して投資額5万円でファンドを購入した場合の【口数】と【評価額】の比較
一括購入の場合
【購入口数】1万口分の価額(基準価額)が1万円のとき5万口を購入することができます。
(50,000円÷10,000円×10,000口=50,000口)
【5カ月後の評価額】
50,000口×13,000円÷10,000口=65,000円(時価評価額)
毎月1万円ずつ5カ月間に分散して購入した場合
【購入口数】グラフの購入口数を1カ月ずつ足すと5万5191口になります。一括で購入するときよりも5191口数多く購入できる計算になります。
【5カ月後の評価額】
55,191口×13,000円÷10,000口=71,748円
つまり、一括で購入した時よりもたくさんの口数が購入できました。
時間を分散させて積立てると基準価額が安いときは相対的に多く口数を買うことができ、基準価額が高いときには相対的に購入口数が少なくなります。
このように積立期間が長くなればなるほど投資タイミングが分散され、様々な価額でファンドを購入することになります。そのため全体の購入価額が平準化され、結果的に値動きのリスクの低減が期待できます。
チェック
- 口数とは、投資信託の取引数の単位
- 評価額とは、保有しているファンド全体の値段
最後に、長期保有することもリスク軽減効果が期待できます。
※上記はイメージ図であり一般的なリスクリターンの傾向を元に作成しております。実際のリスクリターン値とは異なります。